こちらの論文をよみました．Matsumoto H, Shimokawa N, Sato H, Yoshida Y, Takami T. Intramedullary spinal cord metastasis of gastric cancer. J Craniovert Jun Spine 2021;12:77-80.
83歳男性が急速な歩行障害のため来院した，3年前に胃癌のため胃部分切除，補助化学療法歴がある．PSは保たれている．T3レベルの感覚低下，および両側不全麻痺を認め，入院後麻痺の進行を認めた．MRIで上位胸椎レベルの髄腔内にmassを認める．背側正中アプローチによる脊髄切開術が施行され，肉眼的に腫瘍を摘出，低分化型胃癌を認めた．患者は術後，介助歩行が可能となった．1.5ヶ月後に再発，6ヶ月後に永眠．
胃癌の髄腔内転移の手術例は肺癌や乳癌に比べると数は少ないようですが，時々あることだと知りました．PSが保たれていて予備能があり，予後が6ヶ月もあるなら，手術や放射線治療も十分に選択肢ですね．肺癌だとオプジーボがスッキリ効くこともあるようです．
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