キーパーソンの支援について

内科一般

悪性腫瘍終末期で自宅に退院したケースその1.キーパーソンは患者の夫(83歳).みるからに理解力・介護力が乏しい様子で,説明に非常に難重する.新規の鎮静薬処方を患者本人には説明したが,夫が「聞いてなかった」といって困られていた,と後々訪問薬局からのフィードバックあり.
(教訓)薬の説明は,在宅では家族にも十分にしないといけない.


悪性腫瘍終末期で自宅に退院したケースその2.娘と息子が在宅ワークで住み込み介護を始めた.色々と気遣われる娘さん.診療時には気丈に振る舞っていたが,その後,本人の排泄介助を看護師とした際に(パニックのため)叫びだすこともあった,と訪問看護師から連絡あり.

(寸感)終末期の自宅退院におけるキーパーソンや近親者・介護者にかかる負担は大きく,老老介護であれば言わずもがな.若くて人数的に余裕があるようでも,精神・心理的な問題がある場合はやっぱり大変です.両ケースとも,本人の帰宅による満足度は高かったのですが,自宅介護の壁を感じさせられました.本人が望む自宅生活を叶えていくには,高負荷となるキーパーソンへのアプローチ,負担の軽減を自院だけでなく関わる地域スタッフが共通目標にして行う必要があります.

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